わたしとそろばんの関わり⑪ 岡部秀夫塾長
阪神淡路大震災が起きた時、いてもたってもおられなくなって、レク仲間の紹介を受けて西宮の大きな体育館にボランティアに出向いた。日帰りで日曜だけのボランティアはほとんど相手にされなかった。つてを伝って申し込むと「何ができるのか?」と問われた。「子どもさん相手の・・・」と言うと「わかりました」と了解して貰えた。
ただ、何処を探しても子どもたちの姿はなかった。聞いてみると大阪のボランティアが入浴サービスのために大阪に連れて行ったという。
それでもやっと見つけた子と遊び始めると、大きな体格のお父さんが小さな娘さんを連れて来て「一緒に遊んでやって貰えないか?」と懇願される。ふっと気づくと全く声を出さない小さな子に違和感を覚える。聞くと「親しいお兄ちゃんの亡骸を目の当たりにしてから声が出なくなったという。そのような状況から神戸でのボランティアを開始した。教員の仕事があるために日曜だけのボランティアで何処までやれるのか?